『ロクサーヌ』は、イギリスのロックバンド「ザ・ポリス」が1978年に発表したデビュー・アルバム『アウトランドス・ダムール(Outlandos d'Amour)』からのファースト・シングルです。
リリース当初、そのセンセーショナルな歌詞の内容からイギリスのBBCなどで放送禁止処分を受け、チャート的には苦戦を強いられました。しかし、翌1979年にアメリカのラジオ局から火がつき、逆輸入される形で全英チャート12位、全米チャート32位を記録。バンドが世界的スターへと駆け上がる起爆剤となった重要な楽曲です。
1. レゲエとロックの革新的な融合(レゲエ・ホワイト)
彼らの最大の武器である、パンク・ロックの衝動性とジャマイカのレゲエ・リズムを融合させた**「ホワイト・レゲエ(レゲエ・ロック)」**の完成形がここにあります。
スチュワート・コープランドの刻むシャープな裏打ちのリズムと、アンディ・サマーズのミニマルで空間的なギターカッティングが、独特の緊張感と浮遊感を生み出しています。
2. スティングの圧倒的なボーカルと歌詞の世界観
フロントマンであるスティング(Sting)が、フランス・パリの歓楽街(売春街)を訪れた際のインスピレーションから作詞されました。タイトルは、演劇『シラノ・ド・ベルジュラック』のヒロイン名から取られています。
「もう赤いランプを灯す(街に立つ)必要はない、夜にその体を売らなくていい」と、娼婦の女性へ切なくも力強く愛を訴えかけるストーリーです。サビで高音を絞り出すように連呼される「Roxanne」のフレーズは、一度聴いたら耳から離れない強烈なインパクトを持っています。
3. ロック史に残る評価
2004年には『ローリング・ストーン』誌が選ぶ「史上最高の楽曲500選」にランクインし、グラミー賞の殿堂入り(Grammy Hall of Fame)も果たしています。後年のスティングのソロライブでも必ずと言っていいほど演奏され続ける、ロック史に燦然と輝くタイムレスな名曲です。