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2026/05/18

ブレイクオンスルー

 

『ブレーク・オン・ザ・スルー(Break On Through (To the Other Side))』は、ザ・ドアーズが1967年1月に発表したデビューアルバム『The Doors(邦題:ハートに火をつけて)』のオープニングを飾るファースト・シングルです。彼らの音楽的アイデンティティと、時代の空気(カウンターカルチャー)が凝縮された、ロック史に残る重要作として知られています。 サウンドの特徴:ジャンルを超越した独創性 一般的なロックンロールの枠には収まらない、メンバー4人の高い音楽的素養が融合しています。 ボサノヴァ・ビート: ドラムのジョン・デンズモアは、当時流行していたボサノヴァのステップからインスピレーションを得て、疾走感のある変則的なリズムを生み出しました。 ジャズ・ブルースの融合: レイ・マンザレクの弾く特徴的なベースライン(キーボード・ベース)とオルガン、そしてロビー・クリーガーのブルージーなギターリフが、怪しげで中毒性の高いグルーヴを形成しています。 歌詞と世界観:「向こう側へ突き抜ける」という意味 詩人でもあったボーカルのジム・モリスンは、イギリスの詩人ウィリアム・ブレイクの*「知覚の扉が清められたなら、あらゆる物はありのままに見え、無限に現れる」*という言葉に強く影響を受けていました(バンド名「The Doors」の由来でもあります)。 歌詞にある「向こう側(the Other Side)」とは、単なる天国や理想郷ではなく、「日常の退屈」「社会の固定概念」「道徳的抑圧」を打ち破った先にある、真の自由や拡張された意識の世界を指しています。彼の咆哮するようなボーカルは、当時の若者たちの変革への渇望を代弁していました。 逸話と評価 当時のレコード会社(エレクトラ・レコード)の検閲により、ジムが叫ぶ「She gets high(彼女はハイになる)」というドラッグを連想させる歌詞の「high」の部分がカットされ、長年「She gets...」と途切れた状態で流通していました(近年のリマスター版では本来の姿に復元されています)。 商業的な大ヒット(全米126位)にこそ至らなかったものの、その後のロックシーンに与えた影響は計り知れず、映画『フォレスト・ガンプ』や『ジャーヘッド』など、時代を象徴する劇中歌としても度々使用されています。

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