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2026/05/18

ニューヨークミニット

『ニューヨーク・ミニット(New York Minute)』は、ドン・ヘンリーが1989年にリリースし、グラミー賞も受賞したソロ3作目のアルバム『The End of the Innocence』に収録された珠玉のバラードです。ビルボードのメインストリーム・ロック・チャートで5位、アダルト・コンテンポラリー・チャートで24位を記録し、彼のソロキャリアにおいて音楽的評価を決定づけた重要な楽曲の一つです。 サウンドの特徴:豪華な布陣による洗練されたAOR この曲の最大の魅力は、ジャズやフュージョンの洗練されたエッセンスを巧みに取り入れた、極上の都会的(アーバン)サウンドにあります。 名手たちの競演: 共同ソングライターであり、キーボードを担当したのは敏腕プロデューサーのダニー・コーチマー。さらに、当時大ヒット連発中だったトト(TOTO)のデヴィッド・ペイチがシンセサイザーとストリングス・アレンジを手掛け、重厚で映画のような世界観を作り上げました。 ピノ・パラディーノのベース: フレットレスベースの名手ピノ・パラディーノによる、うねるような美しいベースラインが、都会の夜の「冷たさ」と「哀愁」を完璧に表現しています。 歌詞の世界観:「New York Minute」が意味するもの タイトルにある「New York Minute」とは、アメリカの俗語で**「極めて短い一瞬」「あっという間」**という意味です(ニューヨークの慌ただしい時間の流れに由来します)。 歌詞では、ある男の突然の死や、すれ違う恋人たちの姿を通して、**「大都会では、たった一瞬(一分)でそれまでの幸福や人生のすべてが文字通り一変してしまう」**という、都市の冷酷さと人生の無常観が描かれています。ドン・ヘンリーは、冷徹な現実を突きつけながらも、サビでは「自分の愛する人をしっかり抱きしめるんだ」と、人間性の回復を静かに訴えかけます。 9.11テロとの重なりと、その後の評価 発表から12年後、2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件(9.11)の後、この曲は「一瞬で激変してしまったニューヨークの悲劇」と奇妙に、そして痛切にシンクロすることとなりました。 再結成したイーグルスのライブでも度々演奏され、2005年のチャリティ公演などで披露された際には、多くの人々がこの曲に涙し、新たな癒やしの賛歌(アンセム)として再評価されました。

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