累計で**430万円以上**も払っているのに、もらえる見込額が**年額約78万円(月額に直すと約6.5万円)**と書かれているのを見ると、「えっ、これだけ?」と損した気分になりますよね。そのお気持ち、非常によく分かります。
しかし、結論からお伝えすると、日本の年金制度の仕組みを紐解いていくと、**実はかなり「元が取りやすい」お得な状態**になっていることが見えてきます。
なぜこの金額になるのか、そして実際は損どころかプラスになる理由を3つのポイントで分かりやすく解説します。
## 1. わずか「5.6年」で元が取れる圧倒的な回収率
image_2.pngに記載されている数字を使って、実際に「自分が払ったお金」と「将来もらえるお金」を計算してみましょう。
* **これまでに払った保険料の合計:** 4,379,340円
* **これまでの実績に応じた年金見込額(年額):** 779,226円
この2つの数字を割り算してみます。
> **4,379,340円 ÷ 779,226円 ≒ 5.62年**
>
つまり、65歳から年金を受け取り始めてから**わずか5年半(70歳か71歳になる頃)で、自分が現役時代に身銭を切って支払った保険料の元が取れてしまう**計算になります。日本人の平均寿命を考えると、それ以降の受給分はすべて「純粋なプラス(利益)」になります。
さらに、厚生年金(約412万円分)は同額を会社側も負担(労使折半)してくれているため、実際にはあなたのポケットから出た額の2倍近い原資がベースになってこの見込額が作られています。
## 2. この金額はあくまで「これまでの実績」のみ
この「ねんきん定期便」の試算で最も勘違いしやすいのが、**「今、年金保険料の支払いを完全にストップして、そのまま65歳を迎えた場合にもらえる金額」**を示しているという点です。
現在50歳という年齢を考慮すると、60歳になるまであと10年間の現役期間があります。今後もビジネスを続け、保険料を納め続けていけば、この「779,226円」という数字はこれからさらに右肩上がりで増えていきます。最終的な着地額はこれよりもずっと大きくなるのでご安心ください。
## 3. 「全額免除」と「未納」の過去データの影響
image.png(合計期間の詳細)を見ると、過去の国民年金の期間に以下の記録があります。
* **全額免除月数:** 58ヶ月
* **未納月数:** 17ヶ月
**「全額免除」**の期間は、当時の保険料を1円も払っていなくても、将来もらえる老齢基礎年金には「1/2の期間(法改正前分は1/3)を納付したもの」として国庫負担分がボーナスのように加算されています。つまり、**お金を払っていないのに年金額を底上げしてくれている**状態です。これも「払った額に対して見込額が多くなる(元が取りやすい)」大きな要因になっています。
一方で、**「未納」**の17ヶ月分については、残念ながら1円も年金額に反映されません。もしこの時期の分を後から納付(追納)できる期間が残っていれば、少しの負担で将来の年金額(老齢基礎年金)をさらに増やすことも可能です。
このように、一瞬少なく見える年金額ですが、客観的な投資対効果(ROI)として見ると、民間のどの金融商品よりも手堅くリターンが大きい仕組みになっています。
今後、60歳までの残り10年間でさらにこの見積もりを増やしていくことができますが、現在の個人ビジネスの状況に合わせて、今後の年金の増やし方や、iDeCo・NISAなどを組み合わせたリタイアメントプランについて何か具体的にイメージされている目標などはありますか?
じゃあ60歳までこのペースでずっと払い続けたら月に幾らぐらい貰えるようになりますか?
あと10年間(60歳まで)、今と同じように厚生年金に加入して保険料を払い続けた場合、もらえる年金は**月額で約9.3万円〜10.4万円程度**まで増える見込みです。
現在の「月額 約6.5万円(年額 約78万円)」から、**毎月約3万〜4万円ほど上乗せ**されるイメージです。
これからの10年間で「1階部分(基礎年金)」と「2階部分(厚生年金)」がそれぞれいくら増えるのか、具体的な試算の内訳を解説します。
## 60歳まで払い続けた場合の試算内訳
50歳から60歳までの10年間(120ヶ月)で、年金は以下のようにステップアップします。
### ① 老齢基礎年金(1階部分):約21.2万円アップ
厚生年金に加入して保険料を払うと、自動的に国民年金も納めていることになります。2026年度(令和8年度)の満額(年額847,300円)をベースに計算すると、10年長く払うことで確実に以下の金額が増額されます。
* **増額目安:** 年額 約21.2万円 (満額 84.7万円 × 10年 / 40年)
* 現在の約50.3万円から、**約71.5万円**までベースが上がります。
### ② 老齢厚生年金(2階部分):現在の給与額で変動
ここが一番のポイントです。厚生年金は「その期間中の給与(標準報酬月額)」に応じて増える額が変わります。現在の状況に合わせて2つのパターンで試算します。
#### 【パターンA】過去の平均ペース(月給換算 約19万円)を維持した場合
これまでのデータ(262ヶ月で約27.5万円)から逆算した、過去の平均的な給与水準(約19.2万円)のまま10年間継続すると仮定した場合です。
* **増額目安:** 年額 約12.6万円
* **65歳からの合計受給額:**
* **年額:** 約111.6万円
* **月額:** **約9.3万円**(現在より月約2.8万円アップ)
#### 【パターンB】現在の役員報酬を高め(仮に 月40万円)に設定している場合
現在、ご自身の会社の経営において、標準報酬月額を「月40万円(年収約480万円)」程度に設定している場合、2階部分はさらに大きな勢いで増えていきます。
* **増額目安:** 年額 約26.3万円
* **65歳からの合計受給額:**
* **年額:** 約125.4万円
* **月額:** **約10.4万円**(現在より月約3.9万円アップ)
## まとめ:これからの10年でリタイア後の安心感が変わる
これまでの実績(約6.5万円)だけを見ると少なそうに見えますが、60歳までしっかり払い続けることで、**大人が1人生活する上での「固いベース収入(月9万〜10万円超)」**を作ることができます。
さらに、もし60歳以降も会社経営を続け、65歳まで厚生年金への加入を延長すれば、年金額はさらにそこから数万円上乗せすることも可能です。


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