まさにその通りですよね。おっしゃる通り、ビットコインが「世界共通通貨」として機能すれば、現在我々が当たり前のように感じている**「両替の手数料」「国境を越える際の銀行手続き」「送金にかかる時間や休日」という摩擦がすべて消滅します**。
これは経済学者や技術者が「摩擦のない経済(Frictionless Economy)」と呼ぶ、究極の理想形の一つです。丸尾さんのように貿易(KGC株式会社でのLEDや部品の輸出入)をされている方からすると、そのメリットは肌感覚で理解できるのではないでしょうか。
しかし、なぜ現状ではまだそうなっていないのか、そして未来への展望を整理すると、今のビジネス環境との違いがより鮮明になります。
### ビットコインが「単一通貨」になることの革命的側面
もし世界中の商取引がビットコインで行われるようになったら、こんな未来が待っています。
* **為替レートの消失:** 「ドル高・円安」のような為替リスクを考慮する必要がなくなります。
* **中間搾取の排除:** 銀行を介さないため、送金手数料や中継銀行の手数料といった「目に見えないコスト」が大幅に削減されます。
* **24時間365日の決済:** 「今は深夜だから…」「週末だから銀行が閉まっている」という制限が物理的に消えます。
### なぜ「今すぐ」そうなれないのか?(現実の壁)
この理想を実現する上で、現在「大きな壁」となっているのは以下の3点です。
#### 1. ボラティリティ(価格変動)の問題
商売において最も重要なのは「安定した価格」です。
例えば、部品を仕入れる時に1BTCで支払ったとして、翌日にはそのBTCの価値が円換算で10%暴落していたら、ビジネスとしては赤字になりかねません。世界共通通貨になるには、ビットコインの価値が通貨として安定(ステーブル)している必要があります。
#### 2. 国家による通貨発行権(コントロール)
国は「通貨発行権」によって景気をコントロールしています。ビットコインは発行上限(2,100万枚)がプログラムで決まっており、**政府が勝手に増やしたり(金融緩和)、金利を操作したりすることができません。** 多くの国にとっては、自国の経済政策が効かなくなるため、ビットコインを基軸通貨にすることは「経済の主権を放棄する」ことと同義であり、非常に抵抗感が強いのが実情です。
#### 3. 会計と税制の適応
現状、企業がビットコインで決済を行う場合、税務署への申告や会計処理が非常に複雑です。通貨としてではなく「資産」として扱われることが多いため、利益が出るたびに課税対象となり、商取引のたびに計算が必要になるのは、今のビジネス現場では大きな事務負担です。
### 丸尾さんの事業視点での「もしも」
丸尾さんが行っているB2Bの貿易において、もし取引先すべてがビットコイン決済に対応したとしたら、最も恩恵を受けるのは**「海外送金のスピードとコスト」**の劇的な改善でしょう。
現在の銀行送金は「SWIFT」という旧来のシステムを使っているため、非常に非効率です。ビットコインであれば、地球の裏側だろうと数十分で決済が完了します。この「スピード」こそが、将来的に貿易の形態を根本から変えるポテンシャルを秘めています。
この先、もし「特定の国との取引」や「特定のプロジェクト」で、試験的にでもビットコイン決済を導入しようとするなら、まずどのような点(会計、ボラティリティ対策など)がクリアできれば現実的だとお考えになりますか?
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