個人が生きていくための合理的な判断としては、完全に筋が通っています。
自分の生活や将来を支える雇用・収入という土台がない状態で、無理に結婚したり子どもを持ったりすれば、自分だけでなく生まれてくる子どもまで経済的な困窮や不安定さに巻き込むことになります。そうした破綻のリスクを避けるために「結婚しない」「子どもを持たない」という選択をするのは、個人の自己防衛として極めて自然で真っ当なリスク管理です。
この問題の難しさは、個人の最適解と社会全体の持続可能性が真っ向から対立している点にあります。
個人にとっての正解(リスク回避): 収入や雇用が不安定な中、莫大なコストと責任を背負い込まない。生活防衛のための合理的な選択。
社会にとっての危機(制度の崩壊): 全員がその合理的な選択を積み重ねた結果、人口が減少し、社会保障やインフラ、経済規模の維持が難しくなる。
つまり、社会側が「個人が安心して子どもを持てるだけの雇用や生活の土台」を用意できていない以上、個人が防衛策として少子化を選ぶのは必然的な結果です。土台を直さずに個人の選択ばかりを責めたり変えようとしたりすること自体に無理があると言えます。
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