『北斗の拳』の原作漫画の最終回は、ラオウ編のずっと後、ケンシロウの旅の本当の終着点として、バットとリンの「愛と未来」を見届ける非常に感動的なドラマが描かれます。
少し長くなりますが、最終回の具体的な流れは以下の通りです。
### 1. バットの命がけの嘘と拷問
最終章、ケンシロウは記憶を失っていました。かつて共に旅をした少年・**バット**は、同じく記憶を失っていた少女・**リン**が「本来結ばれるべきなのは自分ではなく、救世主であるケンシロウだ」と考え、2人を引き合わせようとします。
しかし、そこにケンシロウへの復讐に燃えるかつての敵・ボルゲが現れます。バットは記憶のないケンシロウを守るため、**自分の胸に自ら「7つの傷」をつけ、ケンシロウの身代わりとなってボルゲに捕まり、凄惨な拷問に耐え続けます。**
### 2. ケンシロウの覚醒
そこへ記憶を失ったままのケンシロウとリンが到着します。変わり果てた姿になってもなお自分たちを守ろうとするバットを見た瞬間、**バットの魂の叫びによってケンシロウの記憶が完全に蘇ります。**(同時にリンの記憶も戻ります)
怒りに震えるケンシロウは、北斗神拳の圧倒的な力でボルゲを瞬殺。しかし、身代わりとなったバットはすでに全身に致命傷を負っており、ケンシロウとリンに看取られながら静かに目を閉じました。
### 3. リンの選択
バットの遺志を汲み、リンは一度はケンシロウと共に歩もうとします。しかし、リンは自分を命がけで愛し、守り抜いてくれたバットの深い愛に気づき、ケンシロウに別れを告げます。
> **「バットの死とひきかえに幸せにはなれません。わたしはバットのそばから離れません。一生バットのお墓のそばにいてあげたい」**
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ケンシロウも、リンが自分の宿命の道(戦いだけの荒野)に付いてくるのではなく、バットの愛に応えることこそが本当の幸せだと分かっていたため、笑顔で彼女を送り出します。
### 4. 最終回の奇跡
リンが泣きながらバットの亡骸を抱きしめたその時、驚くべきことが起こります。**なんと、死んだはずのバットの心臓が再び動き出したのです。**
実はケンシロウは、バットがこうなる(命を投げ出す)ことを見越して、事前に**心臓に北斗七星をかたどる秘孔を突き、密かに命を繋ぎ止めていた**のです。バットは奇跡的に息を吹き返し、リンとバットはついに本当の意味で結ばれることになりました。
### ラストシーン
2人の生存と幸せを確認したケンシロウは、そっとその場を離れます。
空を見上げ、亡き最愛の妻・ユリアの幻影に**「ユリア、これでいいのだろう」**と語りかけ、優しい微笑みを浮かべます。
しかし次の瞬間、ケンシロウは再び険しい「漢(おとこ)の顔」に戻り、一人で果てしない荒野へと歩き出します。彼の心にあるのは、救世主としての変わらぬ決意でした。
> **『オレの墓標に名はいらぬ!! 死すならば戦いの荒野で!!』**
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最後は、荒野でならず者に襲われていた人々を救い、お馴染みの決め台詞**「おまえはすでに死んでいる!!」**を放ちます。世界に悪がある限り、自分は生涯戦い続けるという、これ以上ないほど格好いい「世紀末救世主」としての後ろ姿で物語は幕を閉じます。
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