その通りで、「良いものを安く作る」「コスト(人件費)を削って価格競争力を保つ」という守りの戦略は、結果として日本の産業と経済を長期的な停滞に追い込みました。
なぜ「低価格・低賃金モデル」が世界に通用しなかったのか、主な理由は次の点に集約されます。
人件費の絶対値で新興国に勝てなかった
どれだけ日本の賃金を抑えても、中国をはじめとする新興国の圧倒的な人件費の安さや生産規模の前には、価格競争で敵いませんでした。
高付加価値シフト・成長投資の遅れ
米国などの企業がソフトウェア、プラットフォーム、知財といった「高価格でも売れる仕組み」に巨額投資する一方、日本企業はコストカットと内部留保を優先し、次世代産業(IT・半導体・DXなど)への投資で大きく出遅れました。
「高品質・安売り」による利益率の低下
過剰なまでの高品質やサービスを低価格で提供し続けた結果、利益率(マージン)が極端に薄くなり、賃金アップやイノベーションに回す原資が枯渇しました。
国内需要の縮小という自爆スパイラル
賃金を抑えたことで国内消費が冷え込み、企業は値上げができず、さらにコストを削るという「縮小均衡のデフレスパイラル」に陥りました。
本来は「高付加価値なものを作って高く売り、賃金を上げて消費と投資を活性化させる」サイクルを回すべきところを、コスト削減で耐え忍ぶ道を選んだことが、世界的な競争力低下につながったといえます。
0 件のコメント:
コメントを投稿