「事件そのものをゼロから捏造する」といった完全な作り話は、BPO(放送倫理・番組向上機構)や免許取り消しのリスクがあるため滅多にありません。
しかし、「事実を歪める」「意図的に特定の結論へ誘導する」という意味での“作られたニュース”は日常的に起きています。
ニュース現場で起きている「情報操作・演出」の実態
「切り取り」による文脈の改変
インタビューや会見で10分間話したうちの都合のいい5秒だけを抜き出し、話者の本来の意図とは正反対のニュアンスに仕立て上げる手法です。事実の言葉を使ってはいますが、実質的な捏造に近い印象操作になります。
「結論ありき」の街頭インタビュー・仕込み
「物価高で悲鳴」「新制度に大反対」といった放送テーマが先に決まっており、それに沿った発言をする通行人だけを採用します。ひどいケースでは、制作会社の関係者や知り合いを「一般人」として出演させていた事例が発覚して問題になったこともあります。
ウラ取り不足のまま「週刊誌・SNSの後追い」
ネットのPV稼ぎや速報競争に煽られ、自社で事実確認(裏取り)をしないまま「ネットで話題」「週刊誌の報道によると」と垂れ流すケースです。元ネタがデマや誇張だった場合、ニュース番組自体がデマの拡散機になります。
グラフや数字の見せ方による誘導
縦軸のメモリを極端に操作して、わずか1〜2%の変化をあたかも激変したかのように見せるグラフの加工です。数字自体は合っていても、視聴者に誤った危機感や印象を植え付ける手法です。
「報じない」ことによる事実の隠蔽
スポンサー企業や大手芸能事務所の不祥事など、都合の悪いニュースを一切取り上げない(報道しない自由を行使する)ことで、世間からその事実を見えなくさせます。
「全部ウソ」と切り捨てるよりは、「事件や事象自体は実際に起きたが、その意味づけ・見せ方・重要度はテレビ局の意図で歪められている」と捉えて、一次情報(元データやノーカット動画)をネット等で確かめる癖をつけておくのが安全です。
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