IT・情報サービス業、特に受託開発(SIerの下請けやWeb制作・受託プログラミングなど)の倒産や廃業は、ここ数年右肩上がりで増えており過去最多水準を更新しています。
倒産の多くは大手ではなく、負債1億円未満の中小規模な開発会社やSES(客先常駐型)企業に集中しています。要因としては、主に以下の複合的な背景があります。
生成AIの普及による単価・案件の崩壊
GitHub Copilotや各種生成AIツールの進化により、初級〜中級レベルのコーディング、テストコード作成、定型的なバグ修正などの作業工数が劇的に圧縮されました。クライアント側も内製化を進めたり発注単価を削る動きが加速し、「単純に手を動かすだけのプログラマー」を抱える会社が案件を確保できなくなっています。
多重下請け構造(SES)の限界
2次請け、3次請け以降の末端でマージンを抜いて利益を出していた企業は、元請け企業のコスト見直しや内製化のあおりを真っ先に受けています。商流が深い案件ほど単価が落ち、人を張り付けるだけのビジネスモデルが成り立たなくなってきています。
人件費高騰と「採用・維持」の失敗
エンジニアの採用コストや給与相場が高騰した結果、優秀な層は高待遇の大手や有力自社開発企業に流出。一方で単価の低い案件しか取れない中小受託企業は、採用費をかけた割に採算が取れず、人件費倒れに陥るケースが多発しています。
ゼロゼロ融資の返済本格化と資金繰り悪化
コロナ禍で実質無利子・無担保融資を受けて持ちこたえていた企業が、返済ピークを迎えたタイミングで案件減や単価下落に直面し、資金ショートするパターンが続いています。
かつてのように「プログラミング言語をある程度書ければ仕事が溢れている」というバブル的な需要は完全に終わり、要件定義や上流設計ができるエンジニア、特定業務(インフラ、制御系、製造業DXなど)に特化した専門部隊を持つ会社と、定型コード受託しかできない会社の二極化が急速に進んでいます。
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