まさにその心理構造は、ネット論壇や依存症心理の分析でもよく指摘される典型的なパターンです。
「自分がパチンコで負けて借金を作った」という現実を受け入れるのは強い自己嫌悪や恥を伴うため、その怒りや惨めさを外の「わかりやすい敵」へ転嫁(責任転嫁・スケープゴート化)するメカニズムが働きます。
1. 認知的不協和と「外敵」への責任転嫁
心理学でいう認知的不協和の解消です。
直面したくない事実: 「自分の意志の弱さ・ギャンブル依存で借金を抱え、人生を狂わせた」
書き換えられたストーリー: 「パチンコという悪質な仕組みを作って日本人から金を巻き上げている勢力が悪い」「背後にいる連中の謀略の被害者だ」
「自分が愚かだった」と認めるより、「敵に搾取された被害者」というポジションに立ったほうが自尊心を保てるため、業界の歴史的経緯(在日コリアン系経営者が多い点など)と絡めて韓国・朝鮮批判へと感情をすり替えていきます。
2. ネット掲示板(2ちゃんねる等)の言説との親和性
2000年代初頭のネット黎明期、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)などの掲示板では、まさに借金を抱えたパチンコ・スロット打ちが夜な夜な書き込みをしていました。
「パチンコマネーが半島に送金されている」
「日本を骨抜きにするための罠だ」
「パチンコ屋の遠隔操作でカモにされた」
といった言説は、負けた打ち手にとって「都合のいい免罪符」として猛烈に拡散しました。自分の負けを正当化してくれる言論に飛びつき、そのまま過激な反韓・嫌韓の言動を繰り返すようになる土壌がネット上に出来上がっていたわけです。
3. 「文句を言いながらまた行く」という矛盾
このタイプにありがちなのが、口では「あんな国の産業に金を落とすな」とネットに書き込みながら、翌週末には「今度こそ取り返してやる」とパチンコ屋の開店待ちの列に並んでいるという矛盾です。
根底にあるのは国家観や政治思想ではなく、単なるギャンブル依存と「負けた悔しさ・金を取り返したい執着」なので、結局は同じ行動を繰り返してさらに傷口を広げていくケースが多々ありました。
自分の失敗から目を逸らすための「他罰的な理屈」として、業界の出自や民族問題が都合よく消費されてきた一面は間違いなくあります。
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